IT技術者不足の2015年問題について
昨年を振り返るとオリンピック開催決定で
多言語サイトや外国人誘致についてのweb展開の話題が多かった1年ですが
ちょっと違う視点から
2015年問題についてお伝えしたいと思います。
2015年問題とは
「2015年~2017年にかけて、ITエンジニアが決定的に不足する問題」
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大規模なシステム開発プロジェクトが同時期に集中するため
2018年以降はこの反動でITエンジニアが余剰になるという予測も。。
※IT人材の需要は大型プロジェクトが終了すると急速に減少する傾向があります。
恐らく大量雇用、大量解雇が生じる可能性が高く、最近はデジタル土方という言葉も出てきています。
具体的には
・マイナンバー制度(全国民に個人番号を付番し、個人を一意に特定)に伴うシステム構築・刷新
2015年10月
12ケタの個人番号の通知
2016年1月
番号情報が入ったICチップを載せた顔写真付きの個人番号カードの希望者への配布
2017年1月
行政機関が個人番号を使って個人情報をやりとりするシステムが稼働
・日本郵政の上場による開発要員は約1万人
・オリンピック特需?
→海外需要には対応できない常駐受託開発
日本のIT企業のうち約4割は海外展開をしておらず、海外売上比率が「10%未満」という企業が約6割を占める状態で
「常駐型受託開発」が殆どであっても海外の顧客オフィスへ従業員を派遣するコスト、語学でまだまだ不整備状態。
それと共に橋渡しをするブリッジエンジニアの需要が高まる中でも能力不足、というか教育出来る会社がどれだけあるのかなど。。
マイナンバーで約3000億
電力会社の送配電分離で約4000億
郵政約2000億
みずほ大規模システム約3000億
ここだけで1兆円市場
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お金が多くていいというよりも圧倒的に対応する人が足りないという事で、技術者もPHPやJavaがメインとなる為、技術があるだけではなく、この技術を持っていないとダメという状況。
現在の建設と同じく、仕事はあるものの対応する人がいない。それをゼネコン形式で下請け孫受けのIT中小会社に依頼したいとなっても、新たに労働者派遣法の改正の問題にぶちあたって中小ITに振れない可能性高し。
ではどうするか?
パッケージ化と稼動までのスピードを重視して、細々すぎるところについてのこだわりは捨てるのが宜しいのではないか?と思う所であり
アジャイル開発した後にインクリメンタル型開発でスピード重視というのがいいのかな?と(業界用語ですいません)
つまり、型に当てはめてオリジナルを出来るだけ少なくしてスピードを重視していく。というのが取り急ぎの対策になるのかな?と思われます。