2018年8月24日(金)「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」

次回「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」は2018年8月24日(金)の開催になります。

【書籍紹介】
笠倉先生の新著
西郷隆盛と「言志四録」に学ぶリーダー学
(SMBC経営懇話会)

改めて言志四録を見る中
西郷隆盛が
『言志四録』を座右に置き愛読書としていました。さらに、その中から101条を撰び、修養の資(もと)として暗誦するほど読みこみました。

行動力の源におけるエネルギー、パワーにおいて昔を見ていると
今につながるというかよく言われる
机上の空論ではなく、実際に現場で使えるもの

「実際に役立つ学問こそ、最も大事」という実学党という佐藤一斎のお弟子さんの横井小楠
その
小楠がいた熊本(肥後藩)において実学党に対して、保守的な「学校党」とか、尊皇攘夷をめざす「勤王党」などのグループがあり、幕末から明治にかけて、政争を繰り返し
提示したものが国是7カ条
大将軍上洛して、烈世の無礼を謝せ(将軍は自ら京にいって、天皇へ過去の無礼を謝る)
諸侯の参勤を止め、述職とせよ(参勤交代制度の廃止)
諸侯の室家を帰せ(大名の妻子を国元に帰す)
外様譜代に限らず、賢を選んで政官となせ(優れた考えの人を幕府の役人に選ぶ)
大いに言路を開き、天下公共の政をなせ(多くの人の意見を出し合い、公の政治を行う)
海軍を興し、兵威を強くせよ(海軍をつくり軍の力を強くする)
相対貿易を止め、官の交易となせ(貿易は幕府が統括する)

勝海舟曰く「おれは今までに天下で恐ろしいものを二人見た。横井小楠と西郷南洲だ」。

そして一斎のリーダーのあり方の教えを17条に分けて簡潔に説いた『重職心得箇条(じゅうしょく-こころえ-かじょう)』

安岡正篤先生が各地で講義され
安岡先生の高弟であった住友生命の社長・会長を歴任された新井正明氏は、社内の管理職研修で、自ら「重職心得箇条」を講義
につながっていくと。

つまり
あまり表に出てこないけれどもフィクサー的な役割を担っていた人物を見ていくと
そのフィクサーも何かしら教えを受け、誰から引き継がれてきたかが面白い所で
幕末に関するところではかなり一斎の影響度が高く

行を成したというよりも、考え方、在り方、進むべき方向性を示してきた人の教えは残り

私生活に置き換えると
何をやった!成し遂げた!
売上げ○○達成した!
よりも
この人こんな考え方や意識を持って頑張ってたんだ!
をイメージさせるというか言われる様になる事が後々も残り続けていくのではないかと。

そこに規模、業種関係なく
考え方や根底の思想がその人その企業を作っていくというのにおいてヒントになる事多しと。