佐藤初女さん展

 

弘前で「日本のマザー・テレサ」佐藤初女さん展 おむすび作り体験会も

弘前市立百石町展示館(弘前市百石町)で9月27日、「出会う 伝える 初女(はつめ)さん展」

「食はいのち」という信念で助けを求める人に食事と宿を提供する場「森のイスキア」(常盤野湯段萢)を主宰し、「日本のマザー・テレサ」とも評される佐藤初女さんを後世に伝えていこうと企画した同展

会期中、初女さんゆかりの場所を巡る「初女さんの弘前お散歩ツアー」や、「分かち合いのゆうべ」と題し、ゲストやスタッフとともに思い出話を語り合う場を毎日設ける。

 このほか現在は公開していない「森のイスキア」を期間限定オープンする。開館時間は10時~14時。28日はイスキアのスタッフと一緒におむすびを作る体験会を行う。参加費=500円。集会所インドリヤ(TEL 0172-34-6858、9月20日10時~13時のみ)まで要事前申し込み。

 

ご縁とは不思議なもので、初女先生は産まれ育ちは同じ青森市で、ご出身が明の星高校(姉の母校でもあります)

母親が青森で命の電話の相談員をしていた頃に講師で来られていたのが初女先生。当時はまだ森のイスキアの前の弘前イスキアの時で、世の中にはまだ名前が知れ渡っていない時期に、子供の頃に母親からおにぎりのお婆ちゃんの話を聞いていて、当時は何も良さも素晴らしさも分からなかった子供時代でしたが、今になって嬉しいのが、子供の頃に見た風景が一緒だった事。その話をした時に喜んでくれた事が今でも印象的で心に残っています。

初女先生を語る時に、何をした人か、何を成した人か?と聞かれると答えづらいのですが、生き方というか寄り添う姿勢や食1つでも、心を込める事の大切さ!それが生き方にもつながっていくという

人としての在り方の様なものを感じ、そこに素晴らしさを感じる感性がある人は素敵だなと思います。(なかなか男、同年代の30代で響く人は少ないのも感じていますが。。)

イスキアの話で心に残っているのは、自殺を決意した人が白装束で訪れ、自殺を思いとどまった話や訪れた方は、「心のふるさとにたどりついた気がする」「生きることの原点を教えてもらった」「人生の岐路を乗り越える勇気が湧いた」など様々な思いを抱くようです。共通するのは、皆、休息と安らぎを得て、元気を回復していくということです。

悩みに押しつぶされそうになる人、心を病む人というのは、もともと心が純粋で、繊細なのだと思います。心に傷を負ったとき、すぐに家族や友人たちの中に支えてくれる人を見つけることができればいいのですが、それができないと、どうしたらよいのか自分ではわからなくなって、精神状態が大変不安定になってしまいます。

人生に悩み、精神的に屈しかかった人たちを、自宅に受け入れ、食事と生き方との間には神秘的なつながりを感じます。食べることと、その人のそのときの心境とは一致しています。ですから心の中が詰まっている人はなかなか食べることができません。

なにも受けつけなかった人が、少しずつ食べられるようになるのを見ていると、やっと心が動きはじめたのだなあということがわかります。

「食べる/食べない」ということは、「生きる/生きない」ということと、相関にも似た、深い繋がりがあるようである。

著名な方や有名人に会って嬉しい!というのがあると思いますが、その有名人が自分と同じ目線や自分の悩みを共有してくれる訳ではない。ただ、初女先生が日本のマザーテレサと言われるのはきっと同じ目線で悩みを感じてくれる。マザーテレサも何か大きな業を成し遂げた訳ではなく、貧しい地域で悩みを抱えている人々に寄り添う、その寄り添う姿勢が共通しているところなのだろうと。思います。