2012年8月1日 伊那食品工業株式会社様訪問

塚越会長はないない尽くしから始めたとのことです。材木屋から21歳で派遣されて、寒天のことは何も知らなかったそうです。そこで擦り切れるほど高校の科学の教科書を学んだそうです。 しかも「寒天」という時代の移り変わりとともに消費量が10分の一にもなったものを取り扱っている業界の話です。しかし、寒天が売れなくなったのは時代の変化ととらえ、研究開発で生き延びてこられました。値段も用途もそのままでは市場は限られる。技術革新で新しいタイプの寒天、新しい寒天の使用法を見出してこられました。世界情勢を先読み、新しい素材を世界中に求められました。 「よそがダメになったのは変わっていくことに対応できなかったから」とおっしゃられます。「開発」と「人材」の二つが合わさったこそ、今までの時代を乗り切って、毎年着実に利益を積み重ねることができたのでしょう。大手スーパーなどとの付き合いをあえて求めず、自分の分にあった「年輪経営」を続けてこられました。そうして「目に見えないもの」の究極である「ブランド」を育ててこられました。

社員の為に
上場しない
健康の為(3交代はしない)
海外赴任をさせない

というのがいかに会社の利益よりも社員を重視した経営をされているか、さらに塚越会長が新入社員に対して必ず講義するのが人間教育という事で「立派な社会人になりなさい」という事で人に対する想いの強さと実践されている素晴らしさを感じる事が出来ました。 今回、秘書広報室取締役室長丸山勝治さんから社是は分かりやすいのがいいという。徹底するのが難しい。それにはトップが直接働きかけることが重要で、朝礼(4箇所)必ず役員が出て説明する。月例会では会長(塚越寛さん)が説明する。月例会は直接注意しやすい。「茹で蛙現象」が見受けられようになった。トップが話すことが良いこと。メールとかではダメで緊張感が違う生の良さだと。社員全員が集まれる場所を作る。そのために「かんてんぱぱホール」を作ったという。またトップになるものは知識や経験や人徳は重要だが一番は熱心さだとのこと。