2014年4月14日有限会社ハッピーおがわ様訪問

As long as you are happy, we are happy too!

「あなたの幸せが、私の幸せ」を行動指針にしているということ

自社の製品に確信を持っている。自社の製品を愛している。

そして何より使命感で高齢者や障がい者や病気で困っている方のために、試行錯誤を繰り返し、本当にお客様の喜ぶ顔が見たい、相手の幸せを自分の喜びとし、一人一人にあった製品を作り続けている会社が「ハッピーおがわ」様です。それぞれの障がいにあった型紙があり、他ではまねができないきめ細やかな対応が多くの人から信頼を受けています。アナログ中のアナログと卑下されていましたが、アナログはとっても大事ですし、最後はFace To Faceが大きな力を発揮するように感じます。「当社がないと困る人がいる」という言葉にうなずけます。

採算度外視しても困っている方のために、1年かけて靴下を作ってしまう会社です。

利益は血液を同じで回ればいいといいます。

その顕れのひとつが、障がい者ひとりひとりにあった、世界にひとつしかない製品としてあらわれていると思います。多くの人に必要とされる会社がここにあります。

小川社長様は、《自立》をたいせつに製品開発に臨んでいらっしゃいました。自立とは、できるかぎり自分ですること。そして自分でできる範囲を図表1「要介護度の図示」と照らし合わせながらお話してくださいました。

出典:小川社長様の話より作成

注:白い部分が要介護、黒い部分が自力でできる度合いを示す

図は、図表1をより理解するために小川社長様が書いてくださいました。赤い丸が1点、青い丸が0.5点を意味し、合計で5点になります。つまり要介護度の図表と対応しています。たとえば、片手が使えないならそれは要介護度1となります。

 

【何のために働くか、創るのか】

まず、何のために小川社長様はじめ、ハッピーおがわ様は仕事に取り組んでいるのか。何のために製品を作っているのか。それは「ADLの一番低い人のため、つまり要介護度が5の人だよ」この人たちを基準にすればすべて良くなるという想いで働いてらっしゃいます。たとえば横断歩道の速さはいったい誰を対象にしているのか、と問いかけられ、私は初めて健常者が基準になっていることに気づきました。

また、これからどんどん弱い立場の人が増える、その際の安全性はどのように考えられているのでしょうか。小川社長様にダンベル(2キロ)を渡され、手の指を一本ずつ使い押しやすさや、親指と人差し指、親指と小指という様々な組み合わせで持ち上げやすさについて実験しました。この実験によって、力がない状態を体感したあとに、高齢の夫が同じく高齢の妻の車いすを坂道で押している場面を想定してその危険性について言及し、ユニバーサルデザインの重要性を強く述べられていました。だからこそ、ADLの一番低い人を対象にするのだと力強く教えてくださいました。